守口市議会 令和3年2月
「コロナ禍における自殺総合対策」の強化について ②児童生徒への対策について
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水原
次に、児童生徒への対策について伺います。
最近、大人の目の届かないところで児童生徒等によるSNS等を使ったいじめが起きたり深刻化するリスクや、新型コロナ禍の影響を受けた失業や収入減等により保護者がストレスを溜め込むなどした場合に、外部との接点が遮断された家庭内で虐待が起きたり深刻化するリスクがあると指摘されています。
また、厚生労働大臣指定法人「いのちを支える自殺対策推進センター」が昨年10月21日に公表した「コロナ渦における自殺の動向に関する分析(緊急レポート)」によれば、「本年(令和2年)の自殺の動向は、例年とは明らかに異なって」おり、様々な年代の女性や中高生の自殺、相次ぐ芸能人の自殺に関する報道が影響している自殺が増えている、とのことです。
学校現場では、自殺対策基本法や平成29年7月に閣議決定された自殺総合対策大綱等を踏まえ、「子供が、現在起きている危機的状況、又は今後起こり得る危機的状況に対応するために、適切な援助希求行動(身近にいる信頼できる大人にSOSを出すこと)ができるようにすること」「身近にいる大人がそれを受け止め、支援ができるようにすること」を目的とした「SOSの出し方に関する教育」について取り組んでいることと認識しています。
本市では、「SOSの出し方に関する教育」について、具体的にどのように子供たちに教育を行い、どのように成果を把握しているのでしょうか。
そして、先ほど述べた傾向を踏まえて、今後、どのように学校における児童生徒の自殺防止対策を進めていかれるのでしょうか。教育長に伺います。
その上で、私からの提言ですが、今年度、「GIGAスクール構想」により、小・中学生全ての児童生徒に対し端末が貸与され、様々なやり取りが可能となります。
一方で、例えば、いじめを発見するための「いじめ発見のチェックシート」「生活意識調査」「いじめ発見のためのアンケート質問」等が基本的に紙媒体で使用されて来たように、学校で悩みを抱えた児童・生徒とのやり取りは、紙か対面、あるいは電話で行われてきたところです。
今後は、いつでも、どこでも連絡や対話が可能なICTを活用した「心のケア」を積極的に推進することで、児童生徒等のケアをよりきめ細やかに、途切れることなく行うことができるようにするべきではないでしょうか。例えば、SNSやリモートでの相談を行えるようにすることは、大いに子どもたちの心の支えになるものと考えます。
また、ICTを活用した調査や質問、やり取りを行うことで、エビデンスの蓄積がより行いやすくなり、教育政策全般をより実証的に、よりきめ細やかに行うことが可能となると考えますが、如何でしょうか。教育長の見解を伺います。
以上で、私の代表質問を終わらせて頂きます。
ご清聴ありがとうございました。
最近、大人の目の届かないところで児童生徒等によるSNS等を使ったいじめが起きたり深刻化するリスクや、新型コロナ禍の影響を受けた失業や収入減等により保護者がストレスを溜め込むなどした場合に、外部との接点が遮断された家庭内で虐待が起きたり深刻化するリスクがあると指摘されています。
また、厚生労働大臣指定法人「いのちを支える自殺対策推進センター」が昨年10月21日に公表した「コロナ渦における自殺の動向に関する分析(緊急レポート)」によれば、「本年(令和2年)の自殺の動向は、例年とは明らかに異なって」おり、様々な年代の女性や中高生の自殺、相次ぐ芸能人の自殺に関する報道が影響している自殺が増えている、とのことです。
学校現場では、自殺対策基本法や平成29年7月に閣議決定された自殺総合対策大綱等を踏まえ、「子供が、現在起きている危機的状況、又は今後起こり得る危機的状況に対応するために、適切な援助希求行動(身近にいる信頼できる大人にSOSを出すこと)ができるようにすること」「身近にいる大人がそれを受け止め、支援ができるようにすること」を目的とした「SOSの出し方に関する教育」について取り組んでいることと認識しています。
本市では、「SOSの出し方に関する教育」について、具体的にどのように子供たちに教育を行い、どのように成果を把握しているのでしょうか。
そして、先ほど述べた傾向を踏まえて、今後、どのように学校における児童生徒の自殺防止対策を進めていかれるのでしょうか。教育長に伺います。
その上で、私からの提言ですが、今年度、「GIGAスクール構想」により、小・中学生全ての児童生徒に対し端末が貸与され、様々なやり取りが可能となります。
一方で、例えば、いじめを発見するための「いじめ発見のチェックシート」「生活意識調査」「いじめ発見のためのアンケート質問」等が基本的に紙媒体で使用されて来たように、学校で悩みを抱えた児童・生徒とのやり取りは、紙か対面、あるいは電話で行われてきたところです。
今後は、いつでも、どこでも連絡や対話が可能なICTを活用した「心のケア」を積極的に推進することで、児童生徒等のケアをよりきめ細やかに、途切れることなく行うことができるようにするべきではないでしょうか。例えば、SNSやリモートでの相談を行えるようにすることは、大いに子どもたちの心の支えになるものと考えます。
また、ICTを活用した調査や質問、やり取りを行うことで、エビデンスの蓄積がより行いやすくなり、教育政策全般をより実証的に、よりきめ細やかに行うことが可能となると考えますが、如何でしょうか。教育長の見解を伺います。
以上で、私の代表質問を終わらせて頂きます。
ご清聴ありがとうございました。
答弁
コロナ禍の中、全国で児童生徒の自殺者が増えていることを、教育に携わる一人として、とても残念に思い、私は、今、不安や悩みを抱えている児童生徒のかけがえのない命を守りたいと思います。
教育委員会としましては、児童生徒の自殺を防ぐために、「つらいときに助けを求めてもよいということを学ぶ教育」である「SOSの出し方に関する教育」は大切であると認識し、こうした教育を推進するため、教職員研修を開催するとともに、メールやLINE、対面等の相談窓口を児童生徒に周知する際の指導資料を作成しています。
各学校におきましては、不安が最も高まるといわれている長期休業明けや年度末などに相談窓口を周知する際、「誰かに相談することや助けを求めることは自分を大切にする行為である」ということを指導しつつ、定期的なアンケートや教育相談を実施しております。これらの取組みを通じて、教職員が早期に児童生徒の不安や悩みを掴み、スクールカウンセラーや関係機関につなげることができていると認識しております。しかしながら、潜在化している児童生徒の不安や悩みがまだあるとの認識のもと、教職員が児童生徒の些細な変化を見逃さないよう意識を高めるため、定期的にマニュアル等の確認を行うとともに、SNSやリモートでの相談など、ICTを活用した児童生徒のケアについて研究をすすめて参ります。
また、児童生徒のタブレット端末を活用したアンケート調査等を行い、児童生徒の学力面、生活面、心理面等をきめ細かく把握・分析した結果を、児童生徒への指導に生かしたり、教育委員会の施策に生かすなど、「証拠に基づく政策立案」をすすめて参りたいと思います。
教育委員会としましては、児童生徒の自殺を防ぐために、「つらいときに助けを求めてもよいということを学ぶ教育」である「SOSの出し方に関する教育」は大切であると認識し、こうした教育を推進するため、教職員研修を開催するとともに、メールやLINE、対面等の相談窓口を児童生徒に周知する際の指導資料を作成しています。
各学校におきましては、不安が最も高まるといわれている長期休業明けや年度末などに相談窓口を周知する際、「誰かに相談することや助けを求めることは自分を大切にする行為である」ということを指導しつつ、定期的なアンケートや教育相談を実施しております。これらの取組みを通じて、教職員が早期に児童生徒の不安や悩みを掴み、スクールカウンセラーや関係機関につなげることができていると認識しております。しかしながら、潜在化している児童生徒の不安や悩みがまだあるとの認識のもと、教職員が児童生徒の些細な変化を見逃さないよう意識を高めるため、定期的にマニュアル等の確認を行うとともに、SNSやリモートでの相談など、ICTを活用した児童生徒のケアについて研究をすすめて参ります。
また、児童生徒のタブレット端末を活用したアンケート調査等を行い、児童生徒の学力面、生活面、心理面等をきめ細かく把握・分析した結果を、児童生徒への指導に生かしたり、教育委員会の施策に生かすなど、「証拠に基づく政策立案」をすすめて参りたいと思います。