守口市議会 令和4年12月
生活が不便な地域への支援の検討について
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- 福祉・医療
水原
最後に、生活が不便な地域への支援の検討について伺います。
先ほどの子どもの貧困対策についての質問でもふれましたが、私は、自らがどれだけ努力しても克服できない苦難に遭っている方々を支援することが政治、行政の責務であると信じており、そのために政治活動を続けています。
貧困に苦しむ子どもたちは、自らの力だけでは苦難を克服できない場合が多いからこそ、幾度となくこの問題を市議会で取り上げています。他にも同様の問題の解決に向けて、力を尽くしているところです。
この守口市において、市民の方々が、どれだけ努力しても政治、行政の力を借りなければ克服できない課題の一つに、高齢、病気等の理由で自分の力だけでは長距離、長時間の外出ができない方々の生活をどのように維持するか、という問題があります。
縦3km、横4kmという決して広いとは言えない市域に、国道も走っていれば鉄道の駅もバス停もたくさんあり、医療機関も商業施設も数多く立地している守口市は、全国的に見ても、便利な都市、暮らしやすい都市であると言えるでしょう。
但し、それは「全体として」というお話です。中心部はともかく、東部や南部に目を転じれば、バス路線の減少や高齢者世帯の増加、地域密着型の商店の減少等により、「生活が不便になった」「駅や市役所に行くのも大変だ」「病院や買い物に行くのもままならない」と多くの住民の方が悩んでいる地域が幾つも存在しています。
もちろん、市も手を拱いている訳ではないことは十分に承知しています。平成29年8月からコミュニティバス「愛のみのり号」を運行させていることをはじめ、民間バスの路線撤退・減便を食い止めるための働きかけや、公共施設再配置の検討における「生活が不便な地域」への配慮等を行われていることは理解しているところです。
また、高齢化の進展や社会構造・地域構造の変化による「生活が不便な地域」の増加はわが国全体の課題であり、この守口市は、全国的に見ればまだ「持ちこたえている」方だと感じております。
一方で、高齢者、要支援者の方々を中心に、「不便になった」「困った」「支援してほしい」という声が根強い地域が市内にあることもまた事実です。市として、このような声を真摯に受け止め、新たな対策を検討することが重要であると考えます。
そこで、私から一つ提案させていただきます。
住民の方が生活に不便を感じているのではないか、と考えられる地域を中心に、日常生活を送るのに問題はないか、問題を感じているのであればどのような対策が必要であるのか、アンケートや車座集会による住民の意向調査を行うとともに、その結果を基に、部局横断で対策を検討する体制を構築してはいかがでしょうか。
何事も、課題を正確に理解することによって、真に有効な対策を講じることが可能となります。そして、この問題は解決するためには複合的なアプローチが必要不可欠です。
一例として、買い物に行くのが不便だ、という問題一つをとっても、コミュニティバスを増便する、福祉タクシーを導入する、買い物代行サービスを導入する、地元商店街を活性化するといった様々な対応策があります。どの対応策が真に有効か、住民と行政が対話を重ねながら様々なアプローチからの検討を行い、真に有効で継続的に実現可能な対策を選択することが必要です。
住民の方々への意向調査と部局横断での検討体制の構築はその第一歩になるものと考えます。ご見解を伺います。
以上三点、前向きなご答弁をお願いいたします。
最後に、皆様の年末年始が笑顔の絶えないものでありますように、そして、迎える令和5年が幸せなものとなりますように祈念申し上げて、私の質問を終わります。
ご静聴、ありがとうございました。
先ほどの子どもの貧困対策についての質問でもふれましたが、私は、自らがどれだけ努力しても克服できない苦難に遭っている方々を支援することが政治、行政の責務であると信じており、そのために政治活動を続けています。
貧困に苦しむ子どもたちは、自らの力だけでは苦難を克服できない場合が多いからこそ、幾度となくこの問題を市議会で取り上げています。他にも同様の問題の解決に向けて、力を尽くしているところです。
この守口市において、市民の方々が、どれだけ努力しても政治、行政の力を借りなければ克服できない課題の一つに、高齢、病気等の理由で自分の力だけでは長距離、長時間の外出ができない方々の生活をどのように維持するか、という問題があります。
縦3km、横4kmという決して広いとは言えない市域に、国道も走っていれば鉄道の駅もバス停もたくさんあり、医療機関も商業施設も数多く立地している守口市は、全国的に見ても、便利な都市、暮らしやすい都市であると言えるでしょう。
但し、それは「全体として」というお話です。中心部はともかく、東部や南部に目を転じれば、バス路線の減少や高齢者世帯の増加、地域密着型の商店の減少等により、「生活が不便になった」「駅や市役所に行くのも大変だ」「病院や買い物に行くのもままならない」と多くの住民の方が悩んでいる地域が幾つも存在しています。
もちろん、市も手を拱いている訳ではないことは十分に承知しています。平成29年8月からコミュニティバス「愛のみのり号」を運行させていることをはじめ、民間バスの路線撤退・減便を食い止めるための働きかけや、公共施設再配置の検討における「生活が不便な地域」への配慮等を行われていることは理解しているところです。
また、高齢化の進展や社会構造・地域構造の変化による「生活が不便な地域」の増加はわが国全体の課題であり、この守口市は、全国的に見ればまだ「持ちこたえている」方だと感じております。
一方で、高齢者、要支援者の方々を中心に、「不便になった」「困った」「支援してほしい」という声が根強い地域が市内にあることもまた事実です。市として、このような声を真摯に受け止め、新たな対策を検討することが重要であると考えます。
そこで、私から一つ提案させていただきます。
住民の方が生活に不便を感じているのではないか、と考えられる地域を中心に、日常生活を送るのに問題はないか、問題を感じているのであればどのような対策が必要であるのか、アンケートや車座集会による住民の意向調査を行うとともに、その結果を基に、部局横断で対策を検討する体制を構築してはいかがでしょうか。
何事も、課題を正確に理解することによって、真に有効な対策を講じることが可能となります。そして、この問題は解決するためには複合的なアプローチが必要不可欠です。
一例として、買い物に行くのが不便だ、という問題一つをとっても、コミュニティバスを増便する、福祉タクシーを導入する、買い物代行サービスを導入する、地元商店街を活性化するといった様々な対応策があります。どの対応策が真に有効か、住民と行政が対話を重ねながら様々なアプローチからの検討を行い、真に有効で継続的に実現可能な対策を選択することが必要です。
住民の方々への意向調査と部局横断での検討体制の構築はその第一歩になるものと考えます。ご見解を伺います。
以上三点、前向きなご答弁をお願いいたします。
最後に、皆様の年末年始が笑顔の絶えないものでありますように、そして、迎える令和5年が幸せなものとなりますように祈念申し上げて、私の質問を終わります。
ご静聴、ありがとうございました。
答弁
地域コミュニティ交通のあり方については、令和3年度に学識経験者や近畿運輸局、大阪府等を交えた「地域公共交通のあり方研究会」を設置し、市民の移動実態調査や移動に対する意識調査を実施しました。同調査では、バス停から200m以上、鉄道駅から400m以上のエリアを対象に意識調査を行いましたが、公共交通に対する不満度はバス停や鉄道駅から近い方と比較的離れている方との間で顕著な差は見られませんでした。
他方、高齢化に伴い、徒歩や自転車での、目的地や最寄りの鉄道駅へのアクセスが困難となる方も増加傾向にあり、障がい者に加え要支援高齢者に対しては、福祉施策の一環として、現在も、福祉タクシー利用助成を実施しているところです。
今年度は、市として、地域での移動の支援策の必要性や、既存民間運輸事業者との調整など新たな支援策の実現可能性や、市税を投入するだけの事業効果はどうかなどを多角的に検討するため、学識経験者等に加え、市内の公共交通事業者をも含めた「地域公共交通連絡調整会議」を設置し、現在議論を進めているところです。その検討を急ぎ、本市における今後の公共交通のあり方の方向性について早期にお示してまいります。
他方、高齢化に伴い、徒歩や自転車での、目的地や最寄りの鉄道駅へのアクセスが困難となる方も増加傾向にあり、障がい者に加え要支援高齢者に対しては、福祉施策の一環として、現在も、福祉タクシー利用助成を実施しているところです。
今年度は、市として、地域での移動の支援策の必要性や、既存民間運輸事業者との調整など新たな支援策の実現可能性や、市税を投入するだけの事業効果はどうかなどを多角的に検討するため、学識経験者等に加え、市内の公共交通事業者をも含めた「地域公共交通連絡調整会議」を設置し、現在議論を進めているところです。その検討を急ぎ、本市における今後の公共交通のあり方の方向性について早期にお示してまいります。