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議会活動

守口市議会 平成30年12月定例会

学校保健委員会について

CATEGORY
保育・教育・子育て

水原

「学校保健委員会」について伺います。
皆様もご存じの通り、学校保健委員会は、子ども達が生涯を通して健康で安全な生活を送ることができる力を身に付けるため、学校における、主に児童・生徒の健康の問題を研究協議し、健康つくりを推進する組織です。
加えて、学校保健委員会の開催は、学校と家庭や地域・関係諸機関を結ぶ活動として大変に有効です。

学校保健委員会を設ける根拠については、昭和24年11月に当時の文部省から「中等学校保健委員会実施要領(試案)」が発出され、その設置が促進されるようになったことから始まります。

さらに、昭和33年に学校保健法が公布されたことを踏まえて、同年6月に発出された文部省(当時)の通知において、学校保健委員会の開催や同委員会の活動の計画的な実施等が、「学校保健計画」に規定すべき事項として位置づけられました。
その後、昭和47年12月と平成9年9月の文部省(当時)保健体育審議会の答申において、学校保健委員会の運営の強化の必要性について改めて提言をされています。

このように、国においても、学校保健委員会の設置を必須とはしていないものの、その設置や活動活性化を強く推進しているのです。

先ほども申し上げましたとおり、学校保健委員会は、学校内の保健活動の中心として機能するだけではなく、学校、家庭、地域の関係機関などの連携による効果的な学校保健活動を展開することが可能となるものです。
私としても、その活性化を図っていく必要があると考えます。

一方で、現在、この守口市における学校保健委員会の設置状況は、平成30年度では、小学校13校100%、中学校7校100%、義務教育学校1校100%となっております。

しかしながら、平成29年度における開催状況は、小学校15校のうち、10校が0回、1校が1回、3校が2回、1校が3回以上です。中学校7校では、2校が0回、4校が1回、1校が3回以上となっております。

私の方で教育委員会に開催していない理由を確認させていただいたところ、主な理由としては、学校保健委員会は協議を行う必要がある時に開催するものであるが、子どもの健康については校医と日常的に情報交換に努めており、適宜相談できる体制が存在しているためとのことでした。

別の観点から見てみましょう。学校保健委員会の構成は、校長・教頭、教職員代表、児童・生徒代表、保護者代表、指導・助言者、関係機関代表、地域の人々をもって構成することが望ましいとされています。

守口市の小・中学校の学校保健委員会の構成を調査しますと、学校歯科医、学校薬剤師のいずれかの参加がない学校が5校あります。保護者の参加がない学校は6校という結果でした。
このような数字を見ますと、学校保健委員会の役割、重要性、活動を活性化させることによるメリット等について、本当に教育現場に浸透しているのか、疑問に思われてまいります。

学校保健委員会の設置は、先ほどの御説明でご理解いただいているように努力義務であり、設置しなければ違法、活動しなければ違法、というものではありません。
しかしながら、そのメリットは大変に大きく、活性化を図るべきものであることは明確であると、私は認識しております。

そこで、教育長に伺います。
学校保健委員会の活動活性化について、どのようにお考えでしょうか。努力義務でしかないものであり、わざわざ開催しなくても良いとお考えでしょうか。
それとも、本市の小・中学校においても、子どもたちの健康増進のため、学校と地域の連携強化のため、先進的な取り組みを進めている地域の実践事例を参考にするなど、学校保健委員会の質の向上、活動活性化を図っていくべきとお考えでしょうか。お考えをお聞かせください。

加えて、近年、メンタルヘルスに関する課題、アレルギー疾患の増加、性の問題行動や薬物乱用、感染症や過度のスポーツや運動による運動器疾患等、子どもの健康課題は多様化、専門化し、また、非常にデリケートなものとなっています。

このため、その地域の特性を踏まえた取組を実施することが重要であり、教育委員会はもとより、母子保健や健康福祉などを担当する機関等とも組織的、継続的に連携していく必要があります。

教育委員会・保健部局などの行政機関、地域の学校医・学校歯科医・学校薬剤師等の関係団体などが連携し、子どもの現代的な健康課題を検討し、対応する場が必要ではないでしょうか。
学校保健委員会は、そのための格好の場となります。
学校単位、学校区単位、市単位での学校保健における学校保健計画や各関係機関等との連携ができるよう、委員会の深化と活性化を図るべきではないでしょうか。教育長のお考えをお聞かせ下さい。
以上で私の一般質問を終わらせて頂きます。ご清聴ありがとうございました。

教育長

学校保健委員会につきましては、学校・PTA・学校医・学校歯科医・学校薬剤師などにより、構成されており、各学校における「学校保健計画」策定にあたり、必要に応じて意見を求めるほか、「食物アレルギーへの対応」や「インフルエンザ等の感染症対策」など、学校における様々な健康事象に適切に対処するために設けている組織であり、その活性化を図っていくことが必要であると考えております。

今後におきましては、市教委と学校代表者などで構成する学校保健会での全市的観点からの議論も踏まえつつ各学校において、学校保健委員会の活性化が図られるよう校長会等を通じ、指導してまいります。